洋服で使われるドライ生地の素材や特徴を解説

洋服で使われるドライ生地の素材や特徴を解説

ドライ生地は、体を動かす場面でよく使われている生地です。

今回は、ドライ生地がどのような生地か特徴や仕様などを紹介していきます。ドライ生地の特徴やお手入れ方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。

ドライ生地は、速乾性、UVカットや伸縮性を持っている生地でこれらの特性から運動時におすすめの素材です。そのため、Tシャツやポロシャツ、ハーフパンツなどに使用されています。

これらは手軽に着用できるもので日常使いしやすいのも好まれる理由の1つです。

ドライ生地は化学繊維のポリエステル素材を使ったものが多いです。そのなかでもメッシュタイプのものがよく使われています。

メッシュタイプのものは、網目のように細かな穴があいており風通しがよいのが特徴です。網目状の隙間から体の熱が放出されることで蒸れにくくなっています。

質感はサラサラとしていて軽く、着心地のよさに定評があります。ドライ生地の素材は、運動時にうれしい特徴が兼ね備わっているのです。

ドライ生地の魅力的なポイントは大きくわけて以下の2つです。

型崩れしにくい

1つ目は、型崩れしにくい点です。綿素材を使った生地は水に浸すと縮んだり、型崩れを起こすことがあります。そのため、洗濯後に縮んだと感じたり型崩れしたと思うことも少なくありません。

一方、ポリエステル素材で作られたドライ生地は合成繊維です。水で濡れたとしても縮みにくいです。洗濯後であっても元のドライTシャツの形状を記憶するので、型崩れしたと感じることが少ないという特徴があります。

さらに、形状記憶し伸縮性も高いため、シワもおきにくいです。アイロンがけなどの手間を省くことができるなど洗濯にかける手間や時間を減らせるのもドライ生地ならではの利点です。

速乾性が高い

2つ目は、速乾性が高く水分を吸収してくれるという特徴があります。綿素材と比べると水分を吸ってもすぐ乾くので汗をかいてもサラサラとした着心地が叶います。

ドライ生地のTシャツであれば運動でかいた汗もサラッとした着心地をキープして不快感がありません。洗濯しても早く乾きやすいというのも速乾性があるドライ生地ならではの特徴です。

ドライ生地が使われている衣類は、Tシャツ、ポロシャツ、スウェットやパンツなど日常使いしやすいものに使われています。また、ドライ生地の速乾性が高い点などから体をよく動かす夏のジョギング、ランニング、登山、ハイキングやスポーツ時に着用されることも多いです。

型崩れせず動きやすい点でいえば、飲食店、施設の制服、体育祭や文化祭のクラスTシャツなどにもドライ生地のものが採用されています。ドライ生地は屋内外を問わずに着用できる特性があるため、速乾性や型崩れのしにくさを求めている方におすすめの生地です。

ドライ生地が使われる場面ジョギング

ドライ生地のなかには、紫外線カット機能が備わっているものもあるので、屋外用として選びたい人にもおすすめです。これらからドライ生地は体をよく動かすシーンや、動きやすさを重視するシーンで使われているものといえます。

ドライ生地のメリットとデメリットを紹介します。どちらも加味して適している着用場所かどうかを見極めるのをおすすめします。

ドライ生地のメリットは大きくわけて以下の3つです。

  • 型崩れしにくい
  • 速乾性が高い
  • 屋外での着用にも適している
ドライ生地のメリット ドライ生地のメリット

ドライ生地は型崩れしにくいので、アイロンがけなどの手間なくすぐに着用したいときにも活躍する生地です。きれいなシルエットを保った衣類を着用したい人にもおすすめできます。

また、速乾性が高いので汗をかくような場面でも不快感なく着用できます。さらに、紫外線カット機能がついたものもあり、屋外での着用にも適している生地です。

体をよく動かす子どもや、仕事でよいパフォーマンスをしたい大人など幅広い世代の着用に適している生地ともいえます。

ドライ生地のデメリットとして以下の2つが挙げられます。これらの対策については後述します。

  • 摩擦に強い分毛玉がつきやすい
  • 洗濯しても臭いが残っている
ドライ生地のデメリット

ドライ生地は摩擦には強いですが、毛玉がつきやすいというデメリットがあります。毛玉がついていると古い状態のものをいつまでも使っている、身だしなみを気にしない人などの印象を与えてしまう可能性があります。

また、洗濯をしていても衣類に臭いが残っていると感じることも少なくありません。これは、綿素材と比べてポリエステル素材が臭いがつきやすい特徴からくるものです。

繊維の奥に臭いが入り込むことで、臭いが気になることにつながります。

ドライ生地のデメリットには対処法があります。正しいお手入れ方法を実践すればデメリットと感じていることも解消しやすいです。

ドライ生地の衣類は以下のお手入れ方法を実践しましょう。

■ 洗濯方法

まず、お手入れする前に“洗濯表示タグの確認”をおこないましょう。これはドライ生地にかかわらず衣類を洗濯するときは確認するのがおすすめです。

ドライ生地はポリエステル素材のため家庭用洗濯機で洗濯できる場合が大半ですが、中には手洗いのみに対応しているものもあります。洗濯前に確認することが重要です。

次に衣類を裏返しにして洗濯ネットに入れることを推奨します。裏返して洗濯ネットに入れることで、他の衣類との摩擦を減らして毛玉がつきづらくなる効果が期待できます。

最後の方法は、汚れがひどいものや色移りする可能性がある衣類と分けて洗濯する方法です。ドライ生地は繊維と絡みやすいので、汚れがひどいものや色移りするものと別にしておくと臭いや汚れがうつる心配もありません。

洗濯方法 洗濯方法

■ 手洗い方法

手洗いをする場合は、以下の点を意識しましょう。

  • 優しく手洗いする
  • 摩擦を少なくし押し洗いする
  • 汚れが落ちてきたらぬるま湯で丁寧にすすぐ
  • 柔軟剤を入れて静電気防止
  • 洗濯機使用時は短時間の脱水に留める
手洗い方法

洗濯表示タグに手洗いのマークがあるときは、手洗いで優しく洗うようにします。摩擦を防ぐためには、中性洗剤を使いつけおきし押し洗いをおこないます。

衣類全体の汚れが落ちてきたらすすぎにはぬるま湯を使いましょう。汚れや洗剤がなくなるまですすぐのがポイントです。

静電気を防止したい場合は、柔軟剤を使用して対策するとよいです。乾かす際は手で絞ります。

洗濯機を使う場合は裏返して洗濯ネットに入れます。脱水は15秒から30秒ほどの短時間に留めるといいでしょう。

■ 乾かし方

ドライ生地の衣類は陰干しがおすすめです。速乾性に優れた素材なので、陰干しであっても通気性のよい場所であれば短時間で乾きやすくなっています。

直射日光を当てるとポリエステル素材のものは、色あせする場合があるので注意が必要です。

ドライ生地は、世代を問わず多くの人に着用されている衣類の生地です。型崩れしにくく速乾性があるので、運動時や仕事着にもおすすめです。

スポーツをするときや、暑いときも快適に着用できる素材の衣類を探している人はこの機会にぜひご確認ください。