オリジナルTシャツの自作方法を解説!メリットやデメリットも紹介します

文化祭や体育祭のクラスTシャツ、イベントのスタッフTシャツなど、オリジナルTシャツはさまざまなシーンで活躍するアイテムです。ホームセンターや100円ショップで購入できる材料で自作することもできますし、業者に依頼して作ることもできます。自作する場合は、子供の工作や趣味のハンドメイドなど、作成過程そのものも楽しみの一つです。
この記事では、オリジナルTシャツの作り方と併せて、自作と業者依頼のそれぞれのメリットとデメリットをお伝えします。
オリジナルTシャツを自作する場合のプリント方法
オリジナルTシャツを自作する場合、Tシャツへのプリント方法には主にアイロンプリントとステンシルプリントの2種類があります。それぞれの特徴を、以下にご紹介します。
アイロンプリント
アイロンプリントは、オリジナルTシャツの作り方の中では一般的なプリント方法です。家庭用プリンターを使ってアイロンプリントシートに好みのデザインを印刷し、アイロンの熱によってTシャツに転写します。
アイロンやプリンターは家庭にあるものを使用でき、アイロンプリントシートもホームセンターや家電量販店、100円ショップや文具店などで手に入ります。近くに取り扱っている店舗がない場合は、ネット通販でも見つけられます。難しい工程が少なく、道具も揃いやすいことから手軽にオリジナルTシャツを作ることができます。ただし、Tシャツの素材には注意が必要です。アイロンを使用するため、熱に弱い素材には使用できません。素材や手順、注意事項をよく確認してから始めましょう。
アイロンプリントでTシャツを自作する手順は大まかに以下の通りです。
1.パソコンやスマートフォンでデザインを作る
2.作ったデザインをプリンターでアイロンプリントシールに印刷する
3.Tシャツにシートをあてて180℃~200℃程度でアイロンをかける
4.しばらく置いてシートを冷ましたらゆっくりと剥がす
ステンシルプリント
ステンシルプリントは、イラストや文字の形に切り抜いた型の上からスプレーやインクで着色し、デザインを写すという方法です。型を作る手間はかかりますが、一度型を作ってしまえば簡単に、かつ何枚でも同じデザインのオリジナルTシャツを作ることができます。あらかじめイラストや文字の形に切り抜かれた金属製やプラスチック製のシートも市販されていますが、よりオリジナリティを求めるのであれば厚紙などで自作することをおすすめします。
デザインをプリンターで印刷して転写するアイロンプリントと違って、細かいデザインや色分けは難しくなります。また、インクの乗りやにじみによって仕上がりにばらつきが出てしまいますが、それがステンシルプリントの味とも言えるでしょう。
ステンシルプリントの手順については「ステンシルプリントでオリジナルTシャツを自作する手順」で具体的に説明しています。
オリジナルTシャツを自作するメリットとデメリット
オリジナルTシャツの自作にはメリットとデメリットのどちらも存在します。予め知っておくことで実際に自分で自作をするべきか、他の方法を考えるべきかを判断できるようになるでしょう。以下では、オリジナルTシャツを自作する際のメリットとデメリットをまとめています。
<自作するメリット>
- 素材や作り方、プリントする内容や場所など、自由に作ることができる。
- 手作り感や特別感のある仕上がりにできる。
- 自分で素材を用意するため、業者に依頼するよりも安く済む可能性がある。
<自作するデメリット>
- 失敗してしまう可能性や仕上がりに満足できない可能性がある。
- 欲しい素材や道具がうまく集まらないことがある。
- 自作する手間や時間が必要になる。
- 市販のTシャツのようなクオリティでは作れない可能性がある。
ステンシルプリントでオリジナルTシャツを自作する手順
それでは、ステンシルプリントでオリジナルTシャツを作る手順を、5つのステップに分けて解説します。
1.ステンシルプリントに必要な素材を集める
まずは、ステンシルプリントに必要な素材と道具を集めましょう。ホームセンターや100円ショップ、通販サイトなどで、作りたいオリジナルTシャツのデザインに合った素材を購入してください。
・Tシャツ
Tシャツの選び方については、次の項目で詳しくお伝えします。
・型を作るためのクリアファイル
紙でもできますが、今回はデザインを透かして型を作る方法を解説するので、クリアファイルを用意しました。透明な下敷きでも構いませんが、カッターで切り抜くので厚すぎると作業しにくくなってしまいます。
・着色できるもの(インク・スタンプ・スプレーなど)
布用のインクやスタンプ台、スプレーなどを用意します。色は、デザインにあわせて好みのものを選んでください。インクやスタンプ台を使う場合、Tシャツにインクを乗せるためのスポンジやローラーなども必要です。
・新聞紙や段ボール
インクがTシャツの背中側に染みないよう、挟み込んで使用します。
道具は以下のものを用意しておきましょう。
- カッターナイフ、デザインナイフ
- カッティングマット
- セロハンテープ、マスキングテープ
- ドライヤー、アイロン

2.Tシャツの素材を決める
Tシャツは、用途に応じて素材を選びましょう。例えば、記念品として長期間保管するようなイベントTシャツの場合は、綿素材である程度厚みのあるものが向いています。スポーツシーンなどで着用する場合は、風通しがよく汗が乾きやすいポリエステルやメッシュ素材のTシャツが快適に過ごせます。
Tシャツの生地には、オンス(oz)という単位が表示されていることがほとんどです。オンスとは生地の重さを表す単位であり正確には厚みの単位ではありませんが、数字が大きくなるほど生地が厚くなると判断して概ね問題ありません。洗濯をして長く着用したい場合は、5.6オンス以上のTシャツが丈夫でおすすめです。生地が薄いTシャツはリーズナブルですが、インナーが透けたり長持ちしにくかったりというデメリットもあります。目的や予算にあわせて、Tシャツを選んでください。
また、使用するインクによっては上手くプリントできない素材もあります。Tシャツがインクを弾いてしまうこともあるので、使用するインクの注意書きをよく確認しておくことが大切です。
3.デザインを決めて型を作成する
続いて、Tシャツにプリントするデザインを決めてステンシルの型を作ります。アプリなどであらかじめデザインを作って、プリントする実寸大に印刷しておきましょう。できるだけシンプルで線が細かすぎないデザインにしておくと、カッターで切り抜きやすくなります。

文化祭や体育祭のクラスTシャツであればクラスのスローガンとなる四字熟語や英文、イベントのTシャツであればイベント名や日付などをデザインすることが多いです。
イラストを入れる場合はもちろん自作でも構いませんが、著作権フリーの素材サイトなどを活用するのもおすすめです。

デザインが決まったら、型を作る前に切り抜く場所を確認しておきます。
例えばアルファベットの「O」や、ひらがなの「の」などは、そのまま切り抜くと真ん中の部分がなくなってしまいます。
残しておきたい部分は、文字やイラストの一部を周囲と繋げておく必要があります。

切り抜く部分を確認したら、デザインの上にクリアファイルを乗せ、セロハンテープやマスキングテープで固定します。
下にカッティングマットを敷き、カッターナイフかデザインナイフを使い、デザインに沿ってクリアファイルを切り抜いていきます。
デザイン通りに切り抜けたら、型の完成です。


4.Tシャツにデザインを転写する
型ができたら、いよいよTシャツにデザインを転写していきます。

背中側の生地にインクが染みないように、Tシャツの中に新聞紙や段ボールを挟みます。
作った型をTシャツに乗せたら、セロハンテープやマスキングテープで固定してください。

型が動かないように固定できたら、インクやスプレーで色を乗せていきます。
インクを使う場合は、スポンジやローラーにインクを取り、少しずつ色を付けます。
5.乾かして完成

デザインが転写できたら、インクを乾かします。自然乾燥でも問題ありませんが、ドライヤーやアイロンを使っても構いません。
アイロンを使う場合は、あて布を忘れないようにしましょう。

インクが乾いたら、ゆっくりと型を剥がして完成です。
違う色のインクで再度ステンシルプリントを行う場合は、前のインクをしっかりと落としてから次のインクを乗せてください。

ステンシルプリントで自作するうえでの注意点
ステンシルプリントを行う際、インクやスプレーの匂いが強いため、作業した部屋に染み付いてしまうこともあります。くれぐれも換気を行いながら作業するようにしてください。
また、慣れないうちはインクやスプレーによる着色が難しく、プリントがにじんだりずれたりといったミスが起こりやすいものです。ステンシルプリントの場合、多少のにじみやかすれはステンシルらしい味として好まれることもあります。しかし、意図しない仕上がりになることを避けるためにも、インクは少なめでしっかりとテープで型を固定したうえで作業することをおすすめします。
オリジナルTシャツの印刷は業者に依頼するのもおすすめ
同じデザインのTシャツを大量生産したい場合や、市販のTシャツのようなクオリティを求めるのであれば、Tシャツ印刷・制作の専門業者に依頼するのもおすすめです。業者に依頼するといっても、発注はWEBサイトから簡単にできたり、WEB上でデザインが作れるサービスもあったりするので、自分に合った方法を探してみると良いでしょう。以下は、業者にオリジナルTシャツの制作を依頼するメリットとデメリットです。
<専門業者に依頼するメリット>
- 印刷や仕上がりのクオリティが高い。
- 同じ品質で大量生産ができる。
- 枚数が多い場合、1枚あたりの単価が安くなる可能性がある。
- 自作よりも早く仕上がる可能性がある。
- 手書きのイラストやロゴなども綺麗に描き起こしてくれるサービスもある。
<専門業者に依頼するデメリット>
- 印刷範囲やサイズが限られていて、自作よりも自由度が下がる場合がある。
- 欲しい素材のTシャツを取り扱っていない場合がある。
- 指定された形式のデータを用意する必要がある。
まとめ
オリジナルTシャツを作る方法とステンシルプリントの手順、自作・業者依頼の違いとそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介しました。
オリジナルTシャツの自作には難しいイメージがあるかもしれませんが、道具を揃えて手順通りにやれば好みのオリジナルTシャツを作ることができます。時間に余裕があり、自分の思うようにTシャツを作りたい場合は、今回の記事も参考に必要な道具や工程を確認してみましょう。
自作する時間が十分に取れない方やよりクオリティーが高いTシャツを作りたい方は、業者に依頼することも視野に入れておくと良いでしょう。特に、複数枚のTシャツを作りたい場合は、業者で印刷してもらう方がクオリティも維持しやすくなります。
当店では、サイト上でデザインデータを作成してそのままご注文いただける無料のデザインツールを用意しております。好きな素材のTシャツを選び、文字やイラスト、画像を配置して簡単に印刷用のデザインを作ることが可能です。ぜひこの機会に一度ご利用ください!
